2023防災カフェ、地域防災をテーマに実施しました

2023防災カフェ
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防災・減災・復興をジェンダー視点で考える ~青森県8月豪雨災害を経験して~

2023/3/5 当社団が毎年実施している「防災カフェ」。2023防災カフェは、「女性防災リーダー育成プログラム」のプレイベントとして、青森県総合社会教育センター大研修室で実施しました。会場65人、オンライン22人が参加しました。参加者は自治体職員から自主防災組織、女性消防団、防災士の資格所有者など、防災・減災に関わっている多くの方々が参加してくださいました。

 2022年8月の青森県内における豪雨災害。8月10日時点で県内避難所開設数は105箇所、避難者数734人でした。防災カフェでは避難所開設の状況を紹介しながら、これからの災害時の「公助」「共助」そして、地域防災のあり方についてジェンダーの観点から検証していきました。

 気候変動により多発する災害。行政・団体・地域等がどのように連携し地域の災害対応力を高めていけるのか、一緒に考えるきっかけとなりました。

 

報告:青森県2022年8月豪雨災害について
 はじめに、青森県危機管理局防災危機管理課の山上良一課長より、「青森県、2022年8月豪雨災害について」、被害状況や復旧・復興に向けて取り組んだ詳細について詳しく報告をしていただきました。

シンポジウム 
「『災害リスク削減』が災害に強い社会の構築につながる」

パネリスト
・山﨑結子さん(外ヶ浜町長)
・中村智行さん(青森中央学院大学 経営法学部 准教授)

コーディネーター
・小山内世喜子(一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと 代表理事)
アンケート結果紹介
・佐藤和子 (一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと 理事)

 シンポジウムでは、当社団が実施した2022年8月豪雨災害時に避難所を開設した県内24箇所の自治体を対象に実施した「避難所運営について」のアンケート結果をもとに、
1)避難所開設及び運営についての検証
2)住民の参画及び連携の必要性
3)多様性配慮
4)男女別の視点と女性の参画
の4つの観点からピックアップしながら報告し、パネリストのお二方からご意見や感想をいただきました。
 最後は今回のテーマ「『災害リスク削減』が災害に強い社会の構築につながる」について語っていただき、次のグループワークにつなげました。

 

グループワーク
 最後には参加者全員で「誰一人取り残さない地域防災」に向けて自分にできること・しなければならないことについて、一人ひとりが紙に書き、その後、紹介し合いました。

アンケートの自由記述からいくつか紹介します〕
・自分も行政職員として防災にかかわっておりますが、自治体職員には限界がありますので、どのように地域住民の方に避難所運営に関わっていただくかを今後の課題として気づかされました。
・避難所運営に住民、女性が参加していく必要性と、それに向けて具体的に何が出来るか?それを訓練する事が大切だと思います。災害に対して自分が何が出来るか、再度考えるきっかけになりました。
・災害時の対応、主に避難に関して、自治体のみで行う(考える)のではなく、地域全体で行うことが重要。地域の人材育成が重要。
など、参加者の皆さんにとって多くの気づきの場面になったようです。

「避難所運営について」アンケート調査結果

  • 対象者:青森県内24自治体
    (令和4年8月豪雨災害で避難所を開設した青森県内自治体防災担当部署の方)
  • 目 的
    令和4年8月豪雨の際、青森県では129箇所(青森県発表8月10 日10時00分時点)の避難所が開設されました。県内市町村では新型コロナウイルスが蔓延して以来、防災資機材としてダンボールベットや間仕切り等、プライバシーなど避難所の環境整備に必要な防災資機材を備蓄しているところもある。
    本調査では開設期間、運営状況、空間づくり等などについて実態を調査し、男女共同参画の観点から、今後の「自助」「共助」「公助」についての検討材料にしていきたい。
  • 調査期間:2023年1月10日~1月24日
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