2024/6/22 第5回研修会「被災地視察1日目」
会場:石巻市門脇小学校震災遺構、南三陸ホテル観洋
一泊二日の旅に出ます。2011年に起きた東日本大震災の被災地である石巻市と南三陸町です。
石巻市震災遺構 門脇小学校 見学
門脇小学校は2011年に起きた東日本大震災での津波火災による被災状況を残す全国で唯一の震災遺構です。東日本大震災をめぐる事象と教訓を後世に伝え継ぐことによって、平時における訓練の重要性や避難のあり方を考えることができます。
受講生の気づき
・薄れていく地震・火災・津波の恐ろしさを改めて見せつけられた。
・「みんなが『お父さん、お母さん、助けて!』と叫んでいた」という言葉に涙が止まらなかった。「うちのお父さん・お母さんは大丈夫。私もこういう時はこう動けるから安心して」と子供が強くいられるように、色んなことを一緒に話し合う時間は大事だなと思った。
・被災し、あるものを使って裏山の高台に避難し、多くの命が救われたことに感動した。
・私自身ができること・・・あの日の事実を知るための施設があることを知らせること、忘れないこと。
講演: 「震災から学んだ地域防災の重要性と多様な視点の避難所運営」 ~みんなが参加したくなる防災活動~
講師: 大内 幸子 さん (せんだい女性防災リーダーネットワーク代表)
1986年に発生した台風10号と2011年に発生した東日本大震災での被害を経験され、そこでどんなことを思い、乗り越えてきたか、そして震災後から取り組んできた防災活動について具体的にお話してくださいました。お話の最後に防災リーダーになる受講生に対して「活動を続ける中で心が折れそうになる時があるけど、あきらめずに、一人ひとりが身近なところから、出来ることから始めましょう」とエールをいただきました。
受講生の気づき
・地域や子供に寄り添って防災をしている姿はすごい。
・「防災は日常そのもの」普段の祭り、イベント活動が大切。
・自分が何をすべきなのかわかったような気がする。
・避難所の運営委員は年2回集まってコミュニケーションをとっていることがいい流れになたことなど、普段平常時の備えが必要だと分かりました。
・「わかりやすい・楽しい・やさしい防災」は大切な視点。女性だからこそ実現できる。
・「行政に頼らない地域力」という言葉が最も心に残りました。
・地域の方々と顔の見えるつながりが大切だと気づかされた。自分の住む地域でもまねのできるところから取り組みたい。
・自分の住んでいる町内の防災訓練は毎年同じで子供たちが参加することはありません。各地区の役員ばかりです。親子で参加する訓練を私たちも考えてみたいと思いました。
講演: リーダーとして大切にしていること ~東日本大震災からのあゆみ 人々の架け橋として~
講師: 阿部 憲子 さん (南三陸ホテル観洋 女将)
東日本大震災発生後、かつて見たこともない沖まで続く引き潮をホテルの窓から目の当たりにし、やがて襲ってきた大津波に建物の2階部分まで浸水したそうです。避難所ではないのに次々と周辺住民が避難してきて、お客様・ホテルスタッフ・周辺住民の合計350名が滞在することになったといいます。全てを受け入れ、自らがリーダーとしてコミュニティを作った取り組みを赤裸々にお話しくださいました。
受講生の気づき
・瞬時の判断力・原動力はすごい。
・リーダーとしてなさなければならない使命、スタッフの特性をすばやく見抜き活躍させる、素晴らしい!
・恐怖やパニックなど負の連鎖を断ち切り、「安心感を持たせる」「心を強く持つように鼓舞する」「覚悟を持ってことにあたる」
・親の教え、伝承が命を守ったということ。災害は時間が経つと風化していってしまうので、しっかりと私も伝えていきたいと思います。
・「あの島に歩いていけるぐらい水が引いた」という言葉を、それだけ聞いて想像するのと、実物を見ながら聞くのでは全然違うなと本当思いました。
・有事の時、リーダーは1人では足りない。各グループごとにリーダーが必要。
・「トップの判断は、ただただ重い」の言葉は心に沁みた。
・人は必要とされることによって、それが力になる。
・「心を強く持って」と常に声をかけた。「譲りあいの精神を大切に」とはっきり言った。
「千年に一度の災害は、千年に一度の学びの場」
夕食交流会
受講生は、今日の視察で見たこと、感じたこと、考えさせられたことがたくさんあったことと思います。思いが熱いうちに心の中をシェアしてもらいました。すると・・・やっぱり、話がつきません!
その熱い思いを地域での活動に生かせるように、活動の第一歩となるアクションプランにつなげましょう!
受講生の気づき
・八戸にネットワークができればいいな~
・仲間との交流の重みを感じた。
・連携は大切
・受講者の沢山の方々と交流できたのがよかった。
・一人でできることは限られている。→仲間を作る。
・防災の種をまく。→未来につながる。
・女性の役割が重要ということを改めて感じた。
・一人ではできない支援は、同じ思いのある女性が集まれば大きな成果につながることを学んだ。
・たくさんの人に参加してもらいたいプログラムだと思った。